その繊細でメロディックな世界観で、現代ジャズの最前線をひた走るウィーゼンバーグ!
With his sensitive and melodic worldview, Wiesenberg is at the forefront of contemporary jazz!
Noam Wiesenberg / NeoNomadic / 2023年
ノーム・ウィーゼンバーグ / ネオノーマディック
Bass – Noam Wiesenberg
Trumpet – Philip Dizack
Guitar – Charles Altura
Piano – Mike King
Drums – Kush Abadey
Tenor saxophone – Melissa Aldana (Tracks: 3)
今週は、先週紹介したウィル・ヴィンソンのアルバムにゲスト出演してたメリッサ・アルダナが、これまた客演(1曲だけど)してる2023年のアルバムを紹介。
ファースト・アルバムが素晴らし出来で話題となった↓
イスラエル出身のベーシスト ノーム・ウィーゼンバーグのセカンド。
ファーストは、第一線で活躍する豪華なプレイヤーが揃ったこともあり、その評価も高かった。
対してこのセカンドは近しい世代の現実的なメンバーで固めるてきた。
しかし、これまた実力者揃いでその出来栄えも、なかなかに眼を見張る。
まず、トランペットのフィリップ・ディザック。
ギターが、チャールズ・アルトゥーラ。
ピアノは、マイク・キング。
ドラムは、クシュ・アバデイ。
そして、ゲストに1曲テナーサックスのメリッサ・アルダナが加わっている。
なんといっても、全編に渡ってトランペットのフィリップ・ディザックが秀逸。
トランペットのスターとして3つ年上にアンブローズ・アキンムシーレという天才がいるけど、彼に通じるような明らかな新たな世代の奏法というか音を持っている。
そして、ディザックと双頭としてメロディを奏でることの多いギターのアルトゥーラ。
また、楽曲の世界観を作りながらも同じく前述の2人に絡むピアノのキング。
唯一ファーストからウィーゼンバーグの相方、リズム隊としてコンビを組んできたアバデイ。
このカルテットの実力と言ったら素晴らしいとしか言いようがない。
そしてこの俊英を束ねるウィーゼンバーグ力量は、ベーシストとしてのみならず、バンドマスターとして、作編曲家として確かなものがある。
そのメロディックで繊細な世界観、
濃密でスリリングなアンサンブルは、大いに聴くものを魅了する。
あくまでアコースティックで正統派なサウンドメイクだけど、スルッと違和感なくエレピや電子音も使いこなす現代派。
このアルバム、最近のオイラのヘヴィロテ・アルバム。
聴けば聴くほど魅力が増す、スルメ盤として大重宝。