オメル・アヴィタルの歌心にこころが浮き立つ!
Omer Avital’s singing spirit lifts my heart!
Omer Avital / New Song / 2014
Bass – Omer Avital
Drums – Daniel Freedman
Piano – Yonathan Avishai
Tenor Saxophone – Joel Frahm
Trumpet – Avishai E. Cohen
Karkabas – Mehdi Chaib (Tracks: 7)
Voice – Mehdi Chaib (Tracks: 3)
Choir – Avishai E. Cohen (Tracks: 3, 11), Daniel Freedman (Tracks: 3, 11), Joel Frahm (Tracks: 3, 11), Mehdi Chaib (Tracks: 3, 11), Omer Avital (Tracks: 3, 11), Pini Shavit (Tracks: 3, 11), Yonathan Avishai (Tracks: 3, 11)
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Latin Flavor / ラテン度 ☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
きょうはひさびさ、試験にでる現代ジャズ ≪ 入門編 ≫!
最適なアルバムに気がついた。
オメル・アヴィタルは、イスラエル出身のジャズベーシスト。
1971年生まれなんで、もう結構ベテランといっていい。
自国の軍のオーケストラを経て、1992年にニューヨークへ渡り、コンテンポラリーなジャズシーンでその地位を築いた人。
これは、2014年にリリースしたリーダー・アルバム。
アルバム・タイトルが、ストレートに “ New Song ” 。
ちょっと聴けばすぐに分かるけど、11曲の楽曲はどれもメロディアスで、いい調子。
イスラエル調のエキゾティックで哀愁を帯びた美しくも軽やかな曲ばかりだ。
長尺なインプロビゼイションはほぼなくて、
ソロさえも “ 歌心 ” にこだわったようなシンプルでメロディアスなものに統一されている。
口ずさみやすいテンポの曲が多いにもかかわらず、ときにインパクトあるリズムを織り交ぜ、熱い盛り上がりも用意して飽きさせずに聴かせてくれる。
イスラエル調といってもアヴィシャイ・コーエンほどアクも強くないので、万人に愛される軽快さを持ちあわせてる。
メンバーは、トランペットに同郷のアヴィシャイ・コーエン。
(ベーシストのアヴィシャイ・コーエンと区別するためか最近の表記が、Avishai E. Cohenとなっている)
ピアノも同郷でフランスで活躍するヨナタン・アヴィシャイ。
サックスが、ジョエル・フラームでドラムがダニエル・フリードマンというメンバーだ。
アヴィシャイのペットとフラームのサックスがじつにいい空気を創りあげ、
フラームは時に、M.ブレッカーばりのブローをみせる。
アヴィタルとフリードマン、ヨナタンのリズム隊は、
時にラテンなムードをミックスしつつも独自のグルーヴで魅了する。
全てオメル・アヴィタル作曲。この人じつにいい曲書くし、
それにアレンジや曲構成でもじつに卓越した才能持ってる。
ときに熱く、ときに切なく、攻めてくる。
ジャズ初心者からベテランまで、みなさんにオススメできる快作!