パット・メセニーがグループでの活動から離れ自らの音楽性と向き合った名作 / レジェンダリー・シリーズ
A masterpiece in which Pat Metheny left the group and faced his own musicality. Jack DeJohnette / Legendary Series
Pat Metheny 80/81 / 1980
Guitar – Pat Metheny
Bass – Charlie Haden
Drums – Jack DeJohnette
Tenor Saxophone – Dewey Redman(Tracks: 3, 4, 6, 7), Michael Brecker(Tracks: 1, 2, 4, 6, 7, 8)
Producer – Manfred Eicher
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆☆
Fantastic / ファンタジック度 ☆☆☆
Dreamy / ドリーミー度 ☆☆☆
Nostalgic / ノスタルジック度 ☆☆☆
Sentimental / センチメンタル度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆
きょうは、レジェンダリー・シリーズ、ジャック・ディジョネットの3作目。
パット・メセニーの1980年のライブ盤。
パット・メセニー・グループでのあの名盤 ” Off Lamp ” が1982年だから、メセニーが世界的名声を獲得する前夜的時期だったのかな、すでにグループでアルバムも出している。
メンバーは、メセニーの他、もちろんドラマーがジャック・ディジョネット。
そして、サックスに盟友マイケル・ブレッカーとデューイ・レッドマン。
デューイ・レッドマンは、ジョシュア・レッドマンの父ちゃんでオーネット・コールマンのバンドで活躍した人。それからベーシストがチャーリー・ヘイデン。彼もまたコールマン・バンド出身だ。
メセニー・ミュージックの2本柱。
フォーク・テイストとオーネット・コールマン指向という意味で最高の布陣と言っていいメンバー。
鍵盤楽器なしというところからも、メセニーの意気込み・ジャズ度が感じられる。
メセニー持ち前の哀愁溢れるメロディ・センスとフリーでアヴァンギャルドな側面がバランスよく楽しめる1枚。
メセニーの爽やかなギター・ストロークにディジョネットが被せてくるアルバム冒頭で思わずいい笑顔のメセニーが想像できて楽しくなる。1目からディジョネット、ヘイデンのソロも飛び出す。
2曲目、タイトル曲でがっつりジャズはメセニー作。
美しいバラッドを挟んでオーネット・コールマンの曲。
そして、全員合作の ” Open ” は、全員が速いフレーズで技を見せ合う感じフリーな曲。
メセニー調バップな曲があって、ラスト2曲はいつものようにしっとり締める。
最高のメンバーでのメセニー・ジャズを楽しんだ後は、ロマンティックで哀愁に満ちたメセニー・ワールドを堪能して終わる。
充実したライブの鮮烈な記憶。
メセニーは、この30年後 ” ユニティ・バンド ” として、サックスにクリス・ポッターを迎え同等な試みをしている ↓ 。