激変する社会に暮らす人々によりそう音楽としてのジャズ、新生SFジャズ・コレクティヴ!
Jazz as music for people living in a drastically changing society, the new SF Jazz Collective!
SFJazz Collective / New Works Reflecting The Moment-Live: SF Jazz Center 2021 / 2022年
SFジャズ・コレクティヴ / ニュー・ワークス・リフレクティング・ザ・モーメント
Trumpet – Etienne Charles
Tenor Saxophone – Chris Potter, David Sánchez
Piano – Edward Simon
Bass – Matt Brewer
Drums – Kendrick Scott
Vibraphone – Warren Wolf
Vocals – Gretchen Parlato
Vocals, Guitar – Martin Luther McCoy
本日も、現代ジャズドラマー列伝 ≪ ケンドリック・スコットの巻 ≫ で第5弾。
順序が逆になったけど、昨日紹介のアルバムの前年の作品。
このアルバムより、サックス奏者クリス・ポッターが “SFJazz Collective” の音楽監督となった。
今回は、これまでのSFライブと違って「誰々トリビュート」ではない。
タイトルは、 “今という時代を映す新しい作品” というような感じだろうか。
新たなコンセプトを掲げた公演となっている。
メンバーも刷新されていて、
サックスのクリス・ポッター、
ヴォーカルのグレッチェン・パーラト、
ギター&ヴォーカルのマーチン・ルーサー、
トランペットのエティエンヌ・シャルル、
ドラムにケンドリック・スコットが新たなメンバー。
そして不動の
サックスのデヴィッド・サンチェス、
ヴィブラフォンのウォーレン・ウルフ、
ピアノのエドワード・サイモンという布陣。
世界的なパンデミックの影響や人種差別問題、政治的分断や格差など激変する現代アメリカの空気感、平和、自由、社会批判を表現する楽曲を新たなアプローチで提示している。
その設立の意義からも、
ジャズという音楽、そしてその文化的意義を高らかに歌い、
突き詰めてきたSFJazz Collectiveだったけれど、
もっと人々の心に寄り添う、一体となる、
あるいは音楽の醸成に必要なコミニティの大切さを歌うような、
そんな内容になっている。
コロナ禍を受けての方針変更かとは思うけど、
音楽監督を務めるクリス・ポッター存在意義と
グレッチェン・パーラト&マーチン・ルーサーの参加は大きい。
非常に高度で硬質なサウンドでありながらも、
どこか親しみやすさ、ポピュラリティといった要素が大きくて、
聴き応えありながらも、とても楽しめる内容だ。