早くも “ 2021年の10枚 ” 入り確定!
シャイ・マエストロ初のカルテット作品は、いきなりの柵越え。
Piano – Shai Maestro
Bass – Jorge Roeder
Drums – Ofri Nehemya
Trumpet – Philip Dizack
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Aesthetic / 美しい〜度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆
さて、昨日までのクリス・ライトキャップとは、またガラッと雰囲気の異なるアルバム。きょうの収穫は、デカイよ。
イスラエル出身ピアニスト、シャイ・マエストロのECMからの第2弾、今度はトリオではなくトランペットのフィリップ・ディザックを加えたカルテット作品。
前作のトリオ作品は、こちら ↓
ベースとドラムは前回とかわらずホルヘ・ローダー & オフリ・ネヘミヤ。
これはね、傑作だね。
早くも2021年度を代表するアルバムだと言って過言ではない。
前作のトリオ・メンバーはさらに進化、成長しているし、そこへ入ったフィリップ・ディザックも見事に溶け込んでる。
シャイ・マエストロの耽美的な叙情性、揺らぎに加えホルヘ・ローダーの骨太なウネリ、そしてオフリ・ネヘミヤの繊細ながらも乱暴なまでの激しい刻み。もう、ゾクゾクする。
華麗にして大胆、エキゾティシズム含んだフォークロア、複雑なリズム、美しすぎる旋律と火の出るような掛け合い。完璧なバランス。
ため息と緊張と、興奮と感嘆入り交じる1枚。
ほぼオリジナルで1曲だけが、デューク・エリントンの「イン・センチメンタル・ムード」、これがまた意表をついてすこぶるいい。そして6曲目「ハンク&チャーリー」は故ハンク・ジョーンズとチャーリー・ヘイデンへのリスペクトを込めた曲、素晴らしい。
是非ともアナログ・レコードで手に入れたい一枚(て思ったときには在庫なし)。