突出した存在感!シャイ・マエストロ、若干25歳。繊細な美しさと奔放な躍動感の同居する初のリーダー作品。
Shai Maestro / Shai Maestro
Piano – Shai Maestro
Bass – Jorge Roeder
Drums – Ziv Ravitz
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Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆☆☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆
Dramatic / ドラマチック度 ☆
Elegance / エレガント度 ☆☆☆
Lyrical / リリカル度 ☆☆☆
Romantic / ロマンティック度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆
先週シャイ・マエストロの新譜を紹介したら、思わぬ反響があったんで未紹介アルバムをあげてゆきたい。
きょうのアルバムは、自身のトリオでの作品。
シャイ・マエストロは、こんなヒト ↓。
5歳からクラシック・ピアノを始め、イスラエルのテルマ・イェリン高校にて舞台芸術を学び、優等で卒業する。イスラエルのジャズ音楽コンテスト「Jazz Signs」で2002年と2003年連続して優勝し、2004年から2010年の期間に渡りアメリカ – イスラエル文化基金からジャズピアノに関する奨学金を得た。 さらにその後、彼はバークリー音楽大学の主催した5週間に渡る夏季講習に参加した。16歳にして同校から全奨学金をオファーされるも、それを辞退。アヴィシャイ・コーエンから直接の誘いを受け、彼のバンドに加わり演奏活動を開始。
バークリー蹴っていきなり第一線にデビュー、みたいな!凄いヤツ。
そして、2011年にアヴィシャイ・トリオ脱退を決断。ベーシストのホルヘ・ローダーとドラムのジヴ・ラヴィッツとトリオを組み出した初リーダー作品が、このアルバムだ。
レコーディング時、まだ25歳。
なんだか、肩ひじはらず自由に演ってる空気が感じられる。
イスラエル独特の節回しというかアヴィシャイ譲りのアクの強い曲も、もちろん何曲かあるけど、アルバム通してラフというか、カジュアルというか、楽しげな空気が流れてる。
1曲除いてすべてオリジナルだけど、バラエティ豊か。
特にジヴ・ラヴィッツのドラムが、通常のコンテンポラリーで硬質なドラム音とはちょっと違ってて、パーカッションみたいだったり曲ごとに色んな工夫がコラされてて、それもなんか小さなハコで、あるいはシャイ・マエストロのウチに遊びにいって聴いてるかのようなフランクな雰囲気をあたえてくれる。
エレガントで、繊細で、ダイナミズムに富み、映像的。
自分のルーツを大事にしつつも、クラシックやフォークやコンテンポラリーな要素を一体化している。
横顔も、なんだかカッチョいいぞシャイ!