ビバップを現代ジャズに昇華するヴィブラフォニスト、サイモン・ムリエ!
Vibraphonist Simon Mourier sublimates bebop into contemporary jazz!
Simon Moullier / Inception / 2023年
サイモン・ムリエ / インセプション
Vibraphone – Simon Moullier
Bass – Luca Alemanno
Drums – Jongkuk Kim
きょうは2023年のアルバムから、
フランス出身、ヴィブラフォンの新星サイモン・ムリエ!
あれ、今年2枚めですかムリエ ?!
ノッてるオトコは、違いますな。
そして、このアルバムも超ご機嫌なアルバム。
そうそう、最近ダウンビート誌(米国で最も権威あるジャズ雑誌)
2023年批評家投票の Rising Star Vibraphone Player of the Yearにも選ばれた。
↑ がオリジナル・ナンバー中心であったのに対し、今度はスタンダード集。
このアルバムは、ストレート・アヘッドにトリオで真っ向勝負。
いっそう4ビート率が高く、小気味いいナンバーのオンパレード。
スリルあふれる疾走感と驚きのあるアレンジ。
歌いまくり叩きまくりで一気通貫の勢い。
伝統を尊重しつつもそれを現代ジャズへと昇華するムリエらしさが溢れてる。
メンバーは、
ベースが、モンク・インスティテュートの同級生でもあるルカ・アレマンノ。
ドラムが、バークリー時代からの友人でムリエの全作品に参加するジョングク・キム。
シンプルな構成ながらも意表をつくアレンジで、どの作品も新鮮さが光る。
もちろんムリエの音色、演奏スタイルの個性がスパークしまくりで、
ノリノリながらも、そこかしこで「そう来るか!」とヤラレっぱなし。
前作も「2023年を代表するアルバム」に選ばせてもらったが、
本作もぜひ選びたい。
異例の2作品選出。いや〜Rising Star賞は伊達じゃない、素晴らしいぞサイモン・ムリエ!