Eric Harland / エリック・ハーランド
– 1976年、テキサス州ヒューストン生まれ –
地元ヒューストンの有名なHigh School for the Performing and Visual Artを卒業。17歳の時にはプロとして演奏を始め、ワークショップでウィントン・マルサリスにNYで学ぶことを奨められマンハッタン音楽学校に入学、卒業後は、ヒューストン・バプティスト大学(聖書研究学部)で神学を学び、その後、牧師として叙階される。
ベティ・カーター、ジョー・ヘンダーソン、マイコイ・タイナー、マイケル・ブレッカー、テレンス・ブランチャード、ブランフォード&ウィントン・マルサリス、ウェイン・ショータなどと共演。2014-2016年シーズン、SFJAZZセンターのレジデント・アーティスティック・ディレクターを務め、現代のトッププレーヤーとしてジョシュア・レッドマン、デイヴ・ホランド、チャールズ・ロイド、ジェイソンモラン、クリスポッターらとの共演、あるいは自身のグループ「VOYAGER」での積極的な活動も評価が高い。
ハイピッチなチューニングが特長で、高速シングル・ストロークの流麗さやダイナミクスの幅広さに定評がある。彼の豊かな音楽性はソロプレイヤーやバンドの状況に素早く反応し、ピアニシモのコントロールやフレージングの速さも素晴らしい。また、彼の始めたタムの上にシンバルを乗せてたり、ハイハットにタンバリンを乗せてリズムを刻んだりする様々な試みは、いまやドラマーのトレンドとも言える。ジャズ・ドラマーとして最も多忙な1人。
ステフォン・ハリスの作編曲能力の高さと、際立つ躍動感、洗練と歌心!
Stefon Harris’ compositional and arranging abilities, and his outstanding dynamism, sophistication and songfulness!
Stefon Harris / Black Action Figure / 1999年
ステフォン・ハリス / ブラック・アクション・フィギュア
Vibraphone – Stefon Harris
Alto Saxophone – Greg Osby
Bass – Tarus Mateen
Drums – Eric Harland
Flute,Tenor Saxophone – Gary Thomas
Piano – Jason Moran
Trombone – Steve Turre
現代ジャズドラマー列伝、
きょうは、とうとうオイラの大好きな ≪ エリック・ハーランドの巻 ≫ 。
26歳のヴィブラフォン奏者、ステフォン・ハリスのリーダー2作目。
この時、エリック・ハーランドは23歳。
アルバム全体に若さがみなぎってる。
そして、ジェイソン・モランのピアノが格別。
サックスのゲイリー・トーマスがフルート中心でいい仕事してるし、
ホーン・アレンジもおもしろい。
ジェイソン・モランとエリック・ハーランド、ステフォン・ハリス、
そして年上でM-BASE創始者のサックス奏者グレッグ・オズビーは、
それぞれのリーダーアルバムに参加し合ってるチームみたいなもの。
そんな気心の知れた仲と言ってもいい凄腕集団の阿吽の呼吸と、
新たなジャズをクリエイトするぞという気概がビシビシ伝わってくるゴリゴリ盤。
どの曲もアイデア豊富で、躍動感、洗練、歌心に満ちている。
15曲中12曲がオリジナルで、ステフォンの作編曲能力の高さも十二分に伝わってくる。
M-BASE臭はかなり抑えめだけど、
やさしめなスローな曲でも、かなり攻めてるヴァイブがかっこいい。
そして、どんなアンサンブルの中にあっても際立つモランのピアノは、
キャラ立ちまくってる。
そうそう、今はなき「スイング・ジャーナル誌」ゴールド・ディスク・アルバムなり。