スティーヴ・コールマンの、シカゴ愛あふれる名盤。
Steve Coleman’s excellent work, full of Chicago love.
≪レジャンダリー・シリーズ≫ ベーシスト、デイヴ・ホランドの2回目。
このアルバムは、前回同様、サックス奏者のスティーヴ・コールマンのアルバムにホランドが参加したアルバム。
メンバーに、なんとピアノの御大トミー・フラナガン。
そして、同い年のトランペッター、ケニー・ホイーラー。
1っコ上のドラマー、エド・ブラックウェル。
さらに年上のトロンボーン奏者ボン・フリーマン(チコ・フリーマンの父親)。
という大先輩4人を迎えてる。
きけば、全員がシカゴのミュージシャンらしい。
もちろん先週のコールマンのグループとは、ずいぶん様子が違う。
オープニングから、昔懐かしなビッグバンド・サウンド的アンサンブルの1曲。
2曲目、コールマンらしさが漂うおもしろい曲だけど、まあまあ大人しめ。
3曲目が、トミー・フラのピアノを大フューチャー。
次は、リズムが派手にバウンドするご機嫌ナンバー。
5曲目は、コールマンらしく捻くれた(?)ブルース。
6曲目は、3管の気持ちのいいバップ・ナンバー。
ラストは、ケニー・ホイーラーのペットが美しいバラード。
スティーヴ・コールマンを聴こうと構えてると肩透かしをくうけど、
バラエティにとんだ曲調というか、
バラエティにとんだリズムに、気持ちよくひたれる1枚だ。
スティーヴ・コールマンが、シカゴの先輩達を立てつつ(肝心のホランドはUK出身だけど)、じつに見事にまとめた名盤。
自分のやっているジャズ、コールマンらしいスタイルも、
シカゴで聴いて育った音楽の延長線上にあるんだと言いたげな1枚。
アルバムの内容に合わせてか、
めずらしくキャップの後被りをしていないコート姿、コールマンのジャケ写もグッド。