黒田卓也、西海岸のコンコードに移籍。セルフ・プロデュースにより自身のレギュラー・バンドのメンバーと作り上げたセカンド・アルバム。
Takuya Kuroda / Zigzagger / 2016年
Trumpet – Takuya Kuroda/ 黒田卓也
Bass, Synth – Rashaan Carter
Drums, Percussion – Adam Jackson
Trombone, Voice – Corey King
Electric Piano, Synth – Takeshi Ohbayashi / 大林武司
Percussion – Keita Ogawa / 小川慶太 (Track: 5, 8, 9)
<Antibalas>
Baritone Saxophone – Martín Perna (Track: 10)
Bass, Guitar – Nikhil P. Yerawadekar(Track: 10)
Congas, Vocals – Amayo (Track: 10)
Drums – Miles Arntzen (Track: 10)
Guitar – Timothy Allen (Track: 10)
Keyboards – Will Rast (Track: 10)
Shekere, Rainstick, Vocals – Marcus Farrar (Track: 10)
Tenor Saxophone – Jas Walton (Track: 10)
Written-By – Bradley Ridgell (Track: 10), Corey King (Track: 5), Larry Mizell (Track: 10), Sigidi Bashir Abdullah (Track: 10)
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Degree of
Ensemble / アンサンブル度 ☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Feel good / ご機嫌度 ☆☆☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆
Funky / ファンク度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Affinity / ジャズ初級者度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆
昨日、一昨日と日米ハイブリッド・バンド “ New Century Jazz Quintet ” だったので、きょうも日本人つながりで黒田卓也。
黒田卓也は、“ New Century Jazz Quintet ” の大林武司と中村恭士とは、小川慶太とともに “ J-Squad ” を組んでいる仲。また、大林武司は黒田の盟友 José James のバンドメンバーでもある。
本日のセカンド・アルバム “ Zigzagger ” のメンバーは、ベースがラシャーン・カーター、ドラムがアダム・ジャクソン、トロンボーンのコーリー・キング。そしてエレピに大林武司、パーカッションに小川慶太という顔ぶれだ。(10曲目だけは、アフロビート音楽集団Antibalasのメンバーが参加している)
かねてよりインタビューなどで「カッコイイではなく、ファンキーでいたい」と発言している黒田が、自らの音楽性、ファンクネスを追求したのが本作。
デビュー作よりもオシャレ感というかラウンジ感というものは薄くなったが、より腰に来るビートによる陶酔感の高まったアルバムとなっている。
ベースのカーターとドラムのジャクソンの堅固なグルーヴ、そしてそれに彩りをそえる大林武司のエレピは、ときおり浮遊感ある違う色彩を加え驚かしてくれる(ピアノでも同じようなアプローチは、演っているのかもしれないが響きの残る本作のエレピではそれを鮮烈に感じた)。
そして、なんといっても黒田サウンドに欠かせないコーリー・キングのトロンボーンは、息がピッタリでカッコいい。
16分で刻む特有の黒田節(シャレじゃないよ)は、ますます健在。
本作のために練り上げた鉄壁のチームワーク、このメンバーでの強固なグルーヴが感じられる快作。