キット・ダウネス、非アメリカン・ジャズの痛烈な一撃!
Kit Downes, a poignant blow from non-American jazz!
Troyka / Ornithophobia / 2015
Organ – Kit Downes
Drums – Joshua Blackmore
Guitar, Loops – Chris Montague
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JazzDog’s Rating ☆☆☆☆
Degree of
Contemporary / コンテンポラリー度 ☆
Thrilling Sounds / スリリング度 ☆☆☆
Stylish / スタイリッシュ度 ☆☆☆
Advance / アドバンス度 ☆☆☆
Dreamy / ドリーミー度 ☆☆☆
Wistful / 哀愁度 ☆☆☆
Ambient / アンビエント度 ☆☆☆
Individual Style / 個性的なスタイル ☆☆☆
Funky / ファンク度 ☆☆☆
Groove / グルーヴ度 ☆☆☆
Stylish cover arts / ジャケ買い度 ☆☆☆
ピアノ・オルガン奏者キット・ダウネス関連をもう1発。
これは、彼の変則エレクトロ・トリオ、トロイカの2015年の最新作。
タイトルのOrnithophobia(オーニソフォビア)からして、オモシロい。
オーニソフォビアとは鳥類恐怖症、ヒッチコック「鳥」みたいな感じかな。
ジャズファン、あるいはサックス吹きの神と言えば、チャーリー・パーカー。
彼の愛称はバードで、彼の曲 “ オーニソロジー(鳥類学) ” は有名。
オーニソフォビアとは、
非アメリカンのジャズマンたち共通の思いを表しているのだろうか。
あるいは、ジャケットの白頭鷲は、明らかにアメリカの象徴でもあるよね。
かなり、シニカルだ。
さておき、
サウンドの方は、スタ録盤サード・アルバムとなって、益々洗練を極めてきた感がある。
よりシンプルで、空間をとった音作りは随分聴きやすくなってる。
もちろん、彼らなりのフックというか棘は、十二分にある。
相変わらずのファンク色強めだけど、
確実にブラック・ミュージックとしてのファンクとは別物のグルーヴを実現している。
クリス・モンタギューの変態ギター炸裂。
ダウネスの(たぶん手癖もいっぱいあるんだろうけど)驚きのフレーズ。
聴いたことないベースライン。
アンビエントでエレクトロで、ミニマルで変幻自在。
非アメリカン・ジャズとして核心に迫る痛烈な一撃。