2017年のマスターピース!

Jazz Drummers of Today
現代ジャズドラマー列伝

Tyshawn Sorey / タイショーン・ソーリー/ No,002

ECMらしからぬ一枚。2017年時点でジャズの最高到達点!
One of the most unlike ECM; the highest point of jazz achievement as of 2017!

Tyshawn Sorey / タイショーン・ソーリー
 – 1980年、ニュージャージー州ニューアーク生まれ – 

ドラマーであるとともに、作曲家、マルチ・インストゥルメンタリスト、現代音楽教授でもある。
ニューアーク芸術高校を卒業。2004年ウィリアム・パターソン大学でジャズ研究とパフォーマンス課程を修了し、クラシックトロンボーンを専攻した後、ジャズドラムに転向した。
2009年、ウェズリアン大学に入学し、2011年春に修士号を取得。秋にはコロンビア大学で博士課程を開始し、2017年作曲の音楽芸術博士号も取得。その後、ウェズリアン大学の音楽助教授に就任し、同大学でEnsemble for New Musicを設立し、作曲と即興音楽に関する講義を担当した。2017年秋には、音楽演奏と作曲における活動のためにマッカーサー・フェローシップを授与された。2020年には、ペンシルバニア大学の音楽学部学長補佐として教員に就任。
ドラムスタイルは、彼自身の作曲家、指揮者、マルチインストゥルメンタリストでもある音楽的背景が反映されており多様なパターンやリズムを繰り出し、時にはテクニカルで激しい演奏を見せながらも、繊細で美しい音楽を奏でる。
ジャズに限らず、現代音楽や即興音楽、クラシック音楽など、幅広い音楽ジャンルに精通しており、ドラム以外にもトロンボーン、ヴィブラフォン、チェロ、トランペット、ピアノなどを演奏することもあり、その多彩な音楽性が彼の音楽に深みを与えている。

Vijay Iyer Sextet / Far From Over / 2017年
ヴィジェイ・アイヤー・セクステット / ファー・フロム・オーバー

Piano, Electric Piano – Vijay Iyer
Cornet, Flugelhorn, Electronics – Graham Haynes
Alto Saxophone – Steve Lehman
Tenor Saxophone – Mark Shim
Bass – Stephan Crump
Drums – Tyshawn Sorey

さて今日は、
≪ 現代ジャズドラマー列伝 タイショーン・ソーリーの巻 ≫ 第2弾。
タイショーン・ソーリーについては、いきなり最近のアルバムを1枚触れただけだったので、
以前のヤツから2枚目紹介。

以前のといっても2017年のアルバム、ヴィジェイ・アイヤーのECM盤。

オイラが調べた限りでは、
ソーリーのレコーディングは2003年のヴィジェイ・アイヤーのものからあるし、
なんならソロアルバムだって4枚もあるんだけど、

なんせ硬派というか、小難しさを越えて難解というか、
前衛的というかアブストラクトな作品が多いため、
聴きやすいのは、このアルバムくらいかな、となっちゃった。
ま、聴きやすいとは言えかなりハードコアな1枚だけど。

ソロあるいはトリオが多かったヴィジェイの作品に、ついに管楽器が帰ってきた。
しかも、いきなり3管。セクステットですよこのアルバム。

いや〜こんなスタイルを待ってました。
文句なしにカッコいい。

ECM総帥マンフレート・アイヒャーが、よくこれ許したなてくらい暴れっぷり。
(音圧は相変わらず低いけど)てか、アイヒャーからは全幅の信頼があるのかもねヴィジェイ・アイヤー。

ジャズ雑誌として最も権威ある “ ダウンビート誌 ” の批評家投票で、
ECMレコードとして最優秀レコード・レーベル賞、
マンフレート・アイヒャーは最優秀プロデューサー賞、
そして、ヴィジェイ・アイヤーは、最優秀アーティスト賞、
彼のセクステットがグループ部門でも受賞を果たしている。

ん〜納得!文句なし。
こんな、刺激的なアルバムは、そうそうないよ!
どっからの文句も出ないほどの最高傑作だと思う、このアルバム。

背中をぶっ飛ばすような痛快な一枚に、か〜痺れまくる。
これは、アナログ盤で手に入れたい2枚組だ。

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