マクブライド&ハッチンソンという鉄壁のリズムの上をパワフルに跳ね回るヴィブラフォン奏者ウルフ!
Vibraphonist Wolf bounces powerfully over the ironclad rhythm of McBride & Hutchinson!
Warren Wolf / Warren Wolf / 2011年
ウォーレン・ウルフ / ウォーレン・ウルフ
Vibraphone, Marimba – Warren Wolf
Soprano・Alto Saxophone – Tim Green (Tracks: 1,2,3,5,8,9)
Trumpet – Jeremy Pelt (Tracks: 1,3)
Piano – Peter Martin
Bass – Christian McBride
Drums – Gregory Hutchinson
きょうは、現代ジャズドラマー列伝 ≪ グレッグ・ハッチンソンの巻 ≫ の第6弾。
ヴィブラフォン奏者ウォーレン・ウルフのアルバム。
アルバム名が、本人の名前なんだけど、ファースト・アルバムではない。
まあ、メジャー・デビューってとこなのかな。
ベーシストのクリスチャン・マクブライドが、プロデュースを務めてる。
ほかのメンバーは、サックスが、ティム・グリーン。
トランペットに、ジェレミー・ペルトが2曲。
ピアノにピーター・マーティン。
そしてドラムが、グレゴリー・ハッチンソンというメンバーだ。
いきなり活きのいい演奏で幕開け、全体に明朗さが漂う。
本人自作が6曲、グリーンとマーティンが1曲ずつ提供してる。
6曲目、1人オーヴァー・ダビングでのデュオで、
あのヴァイブの先人ゲイリー・バートンの演奏曲(作曲は、チック・コリア)を取り上げてて、グッとくる。
マクブライド&ハッチンソンという、
安心鉄壁、パンチ&グルーヴ(?)なリズム陣に乗せて、快走するペルトとグリーン。
それに負けずじとパワフルに歌いまくるウルフのマレット。
時折渋く決めるマクブライドのソロと言うことなし。
明るさ、楽しさ、疾走感、美しさ、哀愁。
ヴァラエティゆたかに魅せる歌心。
なかなかに気持ちのいいアルバムです。
Greg Hutchinson / グレッグ・ハッチンソン
(Gregory Hutchinson)
– 1970年ニューヨーク、ブルックリン生まれ –
幼少期から両親に音楽的な影響を受けて育つ。
パーカッショニストの父親は、幼い彼をレゲエ・バンドに引き入れた。母親からは、膨大なレコード・コレクションを受け継いだ。ジャズ、ソウル、ファンクなど幅広いジャンルのアーティストを聴きながら、フィリー・ジョー・ジョーンズに憧れ、彼のように「ホーンで歌うようにドラムで歌いたい」と考えるようになる。トランペット奏者レッド・ロドニーのサイドマンとして10代でプロデビュー。
Manhatten School of Musicで学んだ後、ジャズ界の伝説的なアンサンブル・リーダー、ベティ・カーターに師事。カーターとの2年間の共演で頭角を現し、ロイ・ハーグローブ・クインテットでの活動で脚光を浴び、現在に至るまで成功を収める。
ベーシックな3点セットを好み、前に突っ込むような強力なオン・トップなスウィング感を信条とする。